掃除当番

なんで6番に言わせたのかな

めちゃくちゃ寝た。眼は完全に覚めてるのに起きあがりたくなくてしょうがなかった。昼頃に同じ階の人がドアを叩くから、居留守でも使ってやろうかと思うぐらい眠かった。

が、寮生活でそんなことをした日には寮生活が終わるので、ムカつきながら起きて、キョトンとした顔を作ってドアを開けた。本当はなんの用か知ってるけど、呼ばれるまで起きなかったことに理由をつけるために知らないふりをした。

今日は私の住む階が風呂掃除の当番だった。私が入るタイミングではいつも冷め切ってるし、追い炊きできないから入りたければ馬鹿でかい湯船に湯を入れなおさなければならないので、シャワールーム以外ほとんど使っていない風呂場を掃除する。

その上、湯船にこびりついた湯垢をこそぎ落とす係にさせられた。私は使ってないので、100%他人の体液の結晶でできた汚れをこそぎ落とすことになる。

洗剤のタンクには、スポンジを使用する場合は必ずゴム手袋を着用してくださいと書いてあった。そんなものは無いし、そこにいるやつ全員普段下しか向いていないような奴ばかりなので、誰も言い出さなかった。

今、指先がツルツルしている。多分指紋が溶けたんだと思う。引っ越したい。指紋認証できなくなる前に。